Column(コラム)

アグロフォレストリーとは(フィリピン、バギオ、コロス地区にて)

2017 . 11 . 12

 

 

 

アグロフォレストリー(Agroforestry)とは、森林農法とも呼ばれています。

 

森の中で作物を育て、その相互作用によって、化学肥料を使わず、栽培することが可能です。

 

例えば、コーヒーは樹木の間で栽培することで、日陰の作用が働き、農薬に頼らない栽培方法をとることができます。

 

その土地の生態系を重視し、より持続可能な栽培方法として近年注目されてきていますし、オーガニック、いやそれ以上の栽培方法と言えるでしょう。

 

2013年5月4日、フィリピンのバギオ、コロス地区にてアグロフォレストリーの栽培現場を見学しました。

 

2004年8月に初めて知ったアグロフォレストリーの現場をもう一度見てみたいと想い、近場のアジアで栽培現場はないかと検索したところ、Cordillera Green Network という環境NGO(代表:反町眞理子さん)にご連絡させていただいたことがきっかけです。

 

そのやり取りで、アグロフォレストリー の現場に連れて行ってくださるとの確約をいただきました。

 

その帰国直後に書いた紀行をぜひ読んでみてくださいね。(一部、Cordillera Green Networkさんのブログにも掲載してもらいました。)

 


夜が明けるとカエルや鶏の鳴き声が聞こえてくる。どこか懐かしい響きだ。

 

昨夜、マニラからバギオについた。Elizabeth Hotelと住所をタクシーの運転手に伝えると、迷いながらも到着した。

 

到着時間を再変更したことを伝えていなかったので、誰かいるかわからなかったが、一人のフィリピン人の青年がすぐに門に出てくれて迎えてくれた。

 

その後、Nさんが降りてくださった。大阪の堺のご出身とのことで、親近感が湧いた。

 

 

ドミトリールームを案内してもらったが、この広い部屋に一人。若干の空虚感はあった。シャワーを浴び、眠りについた。

 

 

気が付くと、夜が明けていた。かなり眠っていた。

 

疲れていたのか、時計は9時を指している。

 

着替えて共用スペースに出ると、一人の女性が洗濯をしていた。

 

昨日、Nさんから水とコーヒーは飲み放題とのことお聞きしていたので、大好きなコーヒーを飲ませていただくことにした。

 

だが、これはインスタントコーヒーでない!コーヒーをそのままコップに入れたが、粒が溶けきっていない。

 

飲もうとしたが、飲み切れず、再度フィリピン人の女性に尋ねたところ、濾す容器を持ってきてくださり、一杯のコーヒーを作ってくださった。こんなことも知らない自分。

 

そこへ、反町さんが、上の階から降りてこられた。

 

一瞬でそのオーラを感じ取った。このお方が反町さん。

 

地に足をつけて長年活動をされておられる、そんなオーラを一瞬にして感じ取った。今日はエキサイティングな日になりそうな予感がした。

 

 

10時20分に出発とのこと。

 

そこへ、Yさんが共用スペースに私を呼びに来てくださった。

 

私の勘違いのせいで10分遅れたが、ジプニーに乗って午前のバギオ観光に出発。

 

このジプニー、マニラでも乗り、トライシクルと同様に私のお気に入りの乗り物となった。これが貸し切りなんて、なんと贅沢!

最初に行先はバギオでも見晴らしの良い丘の上。

 

車を降りると迎えてくれたのは、その大きさでギネスブックに掲載されている十訓(Ten Commandment)。

 

そばにある電柱とのコントラストがフィリピンらしさを象徴しているように思える。

 

その近くにだれもいないお化け屋敷のような建物。

 

夜に来ると面白いだろうなと思っていたら、そういう肝試しイベントがあるらしい。

 

反町さんによると、協会など、重要な建物が先に重要な場所に選ばれて建てられるらしい。

 

バギオ市と政府(?)で所有権を争われていたが、最近、バギオ市が権利を勝ち取ったとのこと。現在修復中である。

 

その隣にあるチャペルでは、キリスト教について学んだ。

 

その後、地元住民にも人気な食堂へ。

 

反町さんもおっしゃっていたが、フィリピン人は大人数でこういった食堂に来る。そういうつながりを大切にしているんだなと。

 

大切にしているというより、それを意識せずとも当たり前になっているんだなと思った。

料理は予想通りうまい!焼きそばのようなもの、野菜炒めのようなもの、こういう大衆料理のところで人が多いところはやっぱりハズレはない。

 

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さて、その後、コロス集落を担当しているLさんをお迎えし、バスで1時間弱揺られた。

 

途中くねくねした曲線を伝っていった。

 

酔う人は酔うだろう。

 

運転してくださった青年(お名前を忘れました。)の運転技術がすごい。

 

乗っているだけで面白い。その運転技術のおかげか、まったく車酔いしなかった。

 

山々が美しい。9年前エクアドルで見た光景とそっくりだ。

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また、鉱山開発がなされている。

 

反町さんによると、もとの自然の姿に戻すのは、無理に等しいか、時間がかかるとのこと。

 

 

上左の美しい山脈の写真との比較すると、上右の鉱山開発現場は山が悲鳴を上げているようにも聞こえる。

 

でも、その恩恵は私たちが受けている。

 

ちなみに、CGNさんは反鉱山ということを前面に打ち出してはいないそう。

そうこうしているうちに集落に到着。

 

女性の生産者(また名前忘れました)が笑顔で迎えてくださった。到着するや否やすぐに案内してもらう。

 

サヨテの下にコーヒーの木を植えることで、日陰を作り出すことができ、良い作用を与えるということも知った。

 

彼女の農園には、キャッサバ・グァバ・コーヒー・サツマイモ・カモチ(?)・鳩豆・アルノス・カリエンダラ・スクアッシュ・ジンジャー・ペチャ・バナナなど何十もの種類の作物を植えている。

 

自然の中で育てる農園は美しい。

 

先ほどの鉱山開発とは全然違う世界だ。彼女もそのことを誇らしげにしていることがうかがえた。

彼女は5時45分から15分間、オーガニック(?)についてのラジオ講座で勉強したり、試験の勉強したりしている。

 

自身の農園をもっとよくするために努力をし続けている、それはその仕事がライフワークだからなのだろうと思った。

 

労働に見合った収入を得られるので、仕事をやらされているという感覚がない。

 

努力の仕様でいくらでも発展させていくことができるという点でも、やりがいのある仕事をしているのだという風に映った。

特に換金作物となるのが、コーヒーである。

 

反町さんによると、コーヒーが換金作物として優れている理由の一つに需要の増加が挙げられるとのこと。

 

中国や韓国でもコーヒーを嗜む習慣が定着し始めている。アグロフォレストリー農場でできたコーヒーはどんな味だろう。

コーヒーは、まず種から芽が出るまで育てられ、その後苗木用の鉢に移動される。

 

それから適切な地へ植えられるという流れである。お聞きしている限りではそんなに複雑な工程ではなさそう。

 

ただ、コーヒーの実を刈り取った後の作業が複雑な印象を受けた。

また、木酢液やミミズ堆肥の作り方についても教えてくれた。

 

これらはすべて化学的肥料を用いていない。

 

ミミズ堆肥は、彼女が工夫を加えている。

 

ミミズが5匹の段階から発展させていった話を聞くことができた。

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以下、まとめとして、この体験を通じて、以下のようなことを見聞きした。

 

◆生産者が誇りを持ってできる仕事であるということ。

 

◆作物を複合的に組み合わせるので、農園が美しい。

 

◆コーヒーが換金作物として有効なこと。

 

◆これだけの多種多様な作物を栽培しているので、一つの作物だけに頼ることなく、複合的に収入を得ることが可能。

 

◆災害に強い土壌形成に役立つ。

 

◆経済と環境両面で持続可能な生産方法。

 

◆生産者自身で完結できる。(支援は、ノウハウを提供する最初だけ?)

 

 

今回のツアーでは、美しい自然を次世代に継ぐために、地域がより発展するために、自然環境を発展させるために、アグロフォレストリーは有効な手段であることが確認できた。

 

この経験を忘れず、アグロフォレストリーやコーヒーのことを勉強し、日本国内の団体などから学び、活動していきたい。

 

また、この5月4日の経験を日本のいろんな人に伝えていきたい。

 

コロス訪問後は、タムアワン村に行き、民族文化に触れた。本当にエキサイティングな一日だった。

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